指輪のヘアライン仕上げとは?
直訳すると「髪の毛の線」という意味になるヘアラインは、その名の通り、指輪の表面に髪のような細い線を単一方向に入れる仕上げの手法です。つや消しの効果がありますが、マット仕上げと比較すると、少し白っぽい色味になることから、よりシックで落ち着いた印象に仕上がります。
その洗練された質感と、指紋や汚れがつきにくい特性から、ヘアライン仕上げは家電製品やスマートフォン、キッチン用品、腕時計など、指輪以外の製品でも広く採用されています。
ヘアライン仕上げは、通常、専用の電動工具を使用して製品に施されますが、鎌倉彫金工房の手作り指輪はお客さまに手作業で仕上げを行っていただきます。スポンジ状のやすりや、荒い紙やすりで丁寧にこすることで繊細なヘアラインが入っていきます。お好みの質感を見極めながら、適度に線を入れていきましょう。
ヘアライン仕上げの魅力
シルクのように上品な輝き
ヘアライン仕上げによって作り出される輝きは、一定方向に入れた無数の線が光を乱反射することから、「シルクの輝き」とも表現されています。クリア・マット仕上げと比較すると、控えめな上品さを感じられる仕上げです。
さらに、落ち着いた雰囲気だけでなく上品さや高級感を演出できるのもヘアラインの魅力。金属本来の質感を保ちながら特有のキラキラ感を抑えることができるので、重厚感や大人な雰囲気が漂います。シックで控えめなヘアライン仕上げは飽きることなく、永く身につける指輪にぴったりと言えるかもしれません。
キズが目立ちにくい
繊細なヘアラインが細かいキズを上手くカモフラージュしてくれるのは、日常的に身につける結婚指輪などに嬉しい魅力。時間の経過とともに生まれる小さなキズも美しいパターンの一部となって、それぞれの指輪が唯一無二な魅力を放ってくれます。
ヘアライン仕上げの指輪の
お手入れ、メンテナンス
ほこりや油分などの汚れは、メガネ拭きのような柔らかい布やセーム革で拭くのがおすすめです。ただし、汚れを落とそうとむやみに拭いたり磨いたりするとキズがついてしまい、結果としてさらに汚れやすくなる事態を招く場合があります。指輪のヘアラインに沿って平行に拭いてください。
ヘアラインは使用するにつれて自然に磨かれて少しずつツヤがでてきます。ご自宅でヘアラインを蘇らせるのは難しいため、経年による風合いの変化が気になる場合は、プロの手によるメンテナンスをお願いするのがおすすめです。