指輪のミルグレインとは?
語源はラテン語。ミル(Mil)は「千」、グレイン(Grain)は「粒」という意味があります。リングの縁や中央部分に施される小さな粒状の装飾で、玉模様の一つひとつが光を反射し、指輪をキラキラと美しく見せてくれます。
ミルグレインの歴史は古く、数千年前の東南アジアでミルグレインを施したイヤリングが作られていたことがわかっています。世界に広く普及したのは20世紀初頭のアールデコの時代。この時代のジュエリーは細部にまでこだわりが見られるものばかり。その精巧さが強く求められた環境が、ミルグレインの人気を生んだのだといいます。
たくさんの房をもつ穀物を表したデザインは、粒が連なることから「幸せが続く」「子孫繁栄」「永遠」をもたらすと言われています。そのため、縁起ものとしても好まれ、結婚指輪や婚約指輪の装飾などに人気を集めています。
ミルグレインの魅力
職人による手仕事
「ミル打ち」という別名がある通り、ミルグレインを作るには、一つひとつの粒を職人が丹念に打ち出す手法と、型を作って鋳造する方法の主に2通りがあります。鎌倉彫金工房で行っているのは、細部まで手作業で一粒ずつミルを打ち出す方法。この手法は高度な技術力と忍耐力が求められ、その制作には多くの時間を要します。熟練した職人技がもたらすロマンが感じられるのも、ミルグレインの魅力のひとつと言えるでしょう。
アンティークな雰囲気
指輪に立体感が生まれるのもミルグレインの魅力のひとつ。指輪に引き締まった印象を与え、表情豊かな手元を演出してくれます。アンティーク感が漂う洗練されたミルグレインは、クラシカルで落ち着いた雰囲気がお好きな方にぴったりのデザインです。
また、整然と並ぶ粒のひとつひとつが光を反射し、まるで小さな宝石がちりばめられたようなきらめきを放つので、宝石のキラキラが苦手な方や職場へ毎日身につけていきたい方にもおすすめです。
ミルグレインの結婚指輪は、
サイズ直しできないって本当?
ミルグレインが施されている指輪は、一般的にはサイズ調整が難しいと言われています。リングサイズを変更する場合、金属部分を切断してサイズを調整した後、再度つなげる必要があります。しかしミルグレインの装飾が切断部分に影響してしまう可能性があるため、デザインを保つのが難しいのが理由です。
しかし、鎌倉彫金工房では、ミルグレインの技術に精通した職人がおりますので、デザインを維持しながらサイズの直しを承っております。サイズの調整をご希望の際は、お気軽に工房までご相談ください。