2022年大河ドラマの主人公:北条義時とゆかりの地
2021.04.27
2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は平安時代後期〜鎌倉時代が舞台。
主人公は鎌倉幕府二代執権 北条義時です。
鎌倉幕府の最高指導者である執権に、北条義時が上り詰めるまでが描かれるそうです。
ここ鎌倉にゆかりのある武将が主人公ということで、放送が今から楽しみです。
北条義時とはどんな人物だったのか…思いを馳せつつ、鎌倉ゆかりの地を調べてみました。
北条義時とはどんな人物?
伊豆国の豪族、北条時政の次男で、北条政子(源頼朝の正室)の弟。
源頼朝の挙兵以来、父とともに平氏征討、奥州藤原氏仇討ちに参戦しました。
鎌倉幕府の歴代将軍であった源氏が3代で絶えると、北条家が台頭。後鳥羽上皇による承久の乱や、父である時政との確執を経て義時は幕府の実権を握り、武家政権の礎を築いていきました。
ゆかりの地①覚園寺
覚園寺は、薬師如来を信仰していた義時が1218年に建立した大倉薬師堂を前身としています。本堂薬師堂には、三尊像を取り巻くように戌神将を含めた十二神将仏像が安置されています。
1219年(健保7年)、鶴岡八幡宮で執り行われた三代将軍源実朝の右大臣拝賀の式典において、義時は従者として出席予定でした。
ところが、楼門のそばにいた白い犬を見ると急に気分が悪くなり、役目を替ってもらったところ、代役の源仲章は実朝と共に公暁に殺害されてしまいます。
白犬に化けた戌の神により命拾いをしたと思った義時は、その後、覚園寺を北条家の寺として厚く庇護しました。
ゆかりの地②宝戒寺
鶴岡八幡宮の一の鳥居から東へ3分程度歩いた場所にあるのが宝戒寺。
鎌倉幕府があった頃の鎌倉の街は、鶴岡八幡宮の東側に幕府の御所や御家人の邸宅といった重要な建物が並んでいたそうです。
この地に鎌倉幕府の最高実力者であった、北条一族の執権邸があり、「小町亭」と呼ばれていたと言われます。
北条氏滅亡後、その霊を弔うために、後醍醐天皇の命を受けた足利尊氏によって建立されました。
ゆかりの地③法華堂跡
源頼朝と北条義時の慰霊を行った墓堂(法華堂)の跡地です。
歴史書「吾妻鏡」には、源頼朝の法華堂より東の山に北条義時の法華堂が建てられ、葬られたと記録が残っていましたが、長くその場所は不明でした。
2005年の発掘調査により、義時法華堂跡の遺構が確認されました。
鎌倉の歴史に思いを馳せて
北条義時は上皇を3人も島流しにしたことなどから、非道な人物というイメージが今も残っているようです。
その一方で、鎌倉幕府の女官「姫の前」(後の正室)に一目惚れし、一年間もラブレターを送っていたという微笑ましいエピソードも。
大河ドラマではどのような人物として描かれるのか楽しみです。
ドラマの放送前に義時ゆかりの地を巡り、歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。