宝石を施した指輪のお手入れ方法は?
2023.05.08
指輪をお手入れする方法のひとつに『つけ置き洗い』があります。しかし、宝石を施した指輪をお手入れするときは、宝石の種類によってつけ置き洗いができないものもあるため注意が必要です。
今回は、つけ置き洗いができない宝石の種類と、お手入れ方法についてご紹介します。
・エメラルド
5月の誕生石「エメラルド」は、内部にキズのような内包物(インクルージョン)を含むため、樹脂やオイルに浸してキズを隠す加工が施されています。そのことから衝撃に非常に弱い性質を持つと言われ、圧力や加熱の影響で割れやすいと言われています。つけ置き洗いをしてしまうと、内包物に浸したオイルが溶けてしまう可能性があるため割けたほうが良いでしょう。
お手入れは、水と歯ブラシを使います。水を張った洗面器の中にエメラルドの付いた指輪を入れ、歯ブラシで磨いた後によくすすぎ、柔らかい布などで押し拭きして乾かします。エメラルドは衝撃に弱い宝石のため、お手入れの際は注意して取り扱うようにしましょう。
・シトリン、ペリドット
11月の誕生石「シトリン」は、急激な温度変化によって割れてしまう可能性があるようです。また、長期間におよび太陽光にさらされると退色してしまう場合があるようですので、保管場所には注意が必要です。
また、8月の誕生石でもある「ペリドット」は、ホコリが付きやすい宝石と言われています。ペリドットを施した指輪を着用した後は、必ず柔らかい布で汚れを払いましょう。また、ペリドットは衝撃に弱い宝石のため、保管する際はほかの指輪と接触しないように注意することで、傷がついてしまうリスクを下げることができます。
シトリン、ペリドットをお手入れする際は、石鹸水をと歯ブラシ、柔らかい布を使います。ぬるま湯の石鹸水をつくり、その中に5分ほど浸した後、やわらかい歯ブラシなどで優しく磨きましょう。その後、石鹸を入れていないぬるま湯ですすぎ、柔らかい布で拭き取ります。
・ピンクトルマリン
10月の誕生石としても人気の「ピンクトルマリン」は、摩擦で電気を帯びる性質を持っています。その影響でホコリがつきやすく、ついたホコリでキズがつく場合があります。着用後はキレイな布で拭いてから保管しましょう。
ピンクトルマリンは、日頃から拭き取りをすることで十分汚れを取り除くことができると言われています。しかし、汚れが気になる際はシトリンやペリドットと同様に、ぬるま湯と石鹸水、歯ブラシを使ってお手入れしましょう。ピンクトルマリンは紫外線に弱い宝石のため、乾かす際は直射日光を避けることがポイントです。
・パール(真珠)
パールは有機質の宝石で、汚れなどに非常に敏感と言われています。真珠層は酸に弱く、汗や果汁などが付着したままの状態でいると、表面層が溶けて変色してしまうこともあるそうです。
お手入れ方法は、やわらかく乾いた布で優しく拭きとってあげましょう。水洗いはしないようご注意ください。
今回は、つけ置き洗いが難しい宝石についてご紹介しました。どの宝石も美しさを永く保つためには、こまめなお手入れが大切です。ご自身でのお手入れが難しいと感じた場合は、プロの方にお任せすることもおすすめです。
※つけ置き洗いができる指輪(シルバーリング)のお手入れについては、以下の記事も参考にしてみてください。