8月の誕生石、ペリドット

2018.08.06

爽やかな黄緑に、柔らかな透明感を備えたペリドット。

太陽の豊かな日差しと秋の訪れを感じさせてくれる、愛らしい8月の誕生石です。

太陽の石

ペリドットは、アメリカのアリゾナやハワイ、中国、エジプト、サウジアラビア、南アフリカなど、地球上の多くの場所で発見されていますが、古くは、古代エジプトで太陽神ラーや娘の女神イシスに通じる「太陽の石」として崇められていました。

のちにこのペリドットの組成は、宇宙からやってくる隕石の組成に似ていることが明らかにされたのですが、「太陽の石」と呼んでいた古代の人々は果たしてこの事実を知っていたのでしょうか。

イブニングエメラルド

古代ローマの時代になると、ペリドットは「イブニングエメラルド(夜会のエメラルド)」とも呼ばれるようになります。

これは、光の屈折率が高く、夜の少ない光の中でも輝きを放つという特徴が由来。この屈折率は、他の宝石と比較しても群を抜く高さです。「暗闇に光をもたらす」という意味をもたせて、マイナスな感情や恐怖を解き放つといったパワーストーンとしての役割もあります。

誤訳された学名

「ペリドット」は宝石としての名称であり、鉱物学名を「オリヴィン(和名:カンラン石)」といいます。オリーブ色をしていることが語源なのですが、和名の「カンラン」には日本のある植物学者の“誤訳”があったといいます。

カンランとは東南アジアの常緑樹ですが、その実はオリーブに少し似ているんです。実だけを見た学者さんがオリーブをカンランと勘違いしたまま訳して定着。のちに登場したオリヴィンまでもカンラン石の名が当てられてしまったのだそうです。

右の写真:Takeawayhttps://commons.wikimedia.org/wiki/File:Saigon_Dialium_cochinchinense_fruit.jpg

左がオリーブで、右がカンラン。
似ているような、似ていないような……。

そのままで美しい

ルビーやサファイアなどの多くの宝石は、透明な鉱物の中に不純物が混ざることで独特の色をつけますが、ペリドットは純粋な鉱物の状態で美しい黄緑色をしています。これは、宝石の中でも珍しい特徴です。

結婚指輪にペリドットはいかが?

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自分の生まれた月の誕生石を身につけると、幸せをもたらし災いから守ってくれると言われています。

中でもペリドットには、友愛・安心・夫婦の幸福などの石言葉があり、太陽のような明るさと力強さを兼ね備えた8月生まれのかたにぴったりの宝石です。

ピスタチオのジェラート、ジューシーなマスカット、太陽をたっぷり浴びた草原を連想させるペリドットは、夏の思い出を爽やかに思い起こさせてくれるようです。うだるような暑い夜に輝くホタルにも似ているかもしれませんね。

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