指輪を華やかに装飾するミルグレインの魅力
2023.04.12
結婚指輪、婚約指輪のデザインアレンジとして人気の高いミルグレイン。今回は、ミルグレインについてご紹介します。
ミルグレインとは
ミルグレインは、ミル打ちとも呼ばれる装飾技法のひとつで、指輪の角や中央部分に小さな丸い粒を連続して打刻したものを言います。ヨーロッパ地方で古くから親しまれてきた伝統的な技法と言われています。
ミルグレインとは「千の粒」という意味で、たくさんの房をもつ穀物を表しています。珠が連なることから「幸せが続く」「子孫繁栄」「永遠」などをもたらしてくれるとされ、結婚指輪や婚約指輪の装飾として人気があります。
ミルグレインの特徴は?
ミルグレインにはいくつかの加工方法がありますが、その中でも「職人の手で1粒ずつ打っていく方法」「型をとり鋳造する方法」などが代表的な加工方法です。もっとも美しいといわれているのが、職人の手で一粒ずつミル打ちを行う方法で、職人の高い技術が必要とされています。
また、ミルグレイン加工を施すことで指輪に立体感が生まれ、一気に豪華な印象に変化します。指輪に立体感が出ることによってフラットな面が少なくなるため、傷が付いてしまっても目立ちにくくなるというメリットも。
鎌倉彫金工房のミルグレイン作品例
最後に、鎌倉彫金工房で生まれたミルグレインの指輪を紹介します。
上がピンクゴールドの指輪の中央にミルグレインを施したデザインで、実際よりも少し細身の指輪にみえる仕上がり。下はイエローゴールドの指輪で、縁にミルグレインをあしらい上品さがプラスされました。
イエローゴールドの指輪の縁部分と、中央にあるダイヤの周りをミルグレイン加工した指輪。きめ細やかなミル打ちと、真珠の粒のようなミル打ちの2種類を使い分けて施したデザインは、マットな仕上がりと相まってアンティーク感も味わえます。
ダイヤの周りにミルグレインを施したデザインの指輪。シンプルなデザインの指輪にミルグレインをあしらったダイヤを合わせることで、全体が繊細かつ豪華に見える仕上がりになりました。
ミルグレインを施す箇所により、指輪もまったく異なった表情に変わっていきます。今回は、加工方法の違いで繊細にも豪華にもなるミルグレインの魅力をご紹介しました。
「指輪に表情をつけたい」と考えている方へ、少しでも参考になりましたら幸いです。